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嗅覚障害

嗅覚障害にはさまざまな原因があります。
当院では嗅覚検査や画像診断により、的確な治療法を提案していきます。

 嗅覚障害とは、においが全くしなくなったり、徐々ににおいかたが弱くなったり、変なニオイがしたり、人によりさまざまな症状があります。

 においを感じなくなる嗅覚障害になると日常生活でさまざまな問題が起きます。ガス漏れ、食品の腐敗臭の検知などは、生命にかかわる問題です。香水や食事の風味などは、日常生活を豊かにしてくれる大切な要素です。また変な臭いがしてしまう異臭症も大変辛い症状です。嗅覚障害の原因は、慢性副鼻腔炎やインフルエンザウイルス、病院処方薬剤、頭部外傷、中枢性などでおこります。また嗅覚障害の程度を調べる嗅覚検査にはオルファクトメトリ、アリナミンテスト、においスティックなどいろいろな種類があります。

 当院では、物理的な閉塞によっておこる嗅覚障害と、嗅神経の近傍の副鼻腔炎が、日帰り内視鏡手術の治療対象です。当院を受診される嗅覚障害の患者さんのうち、手術が必要なケースは実は3割もありません。したがって、現在「嗅覚障害」のみの症状でこのページをご覧になっていらっしゃる患者様は、当院の併設サイト〔 に お い の 外 来 〕をみていただいたくと嗅覚障害に対する理解がより深まると思います。よろしければご覧くださいませ。

 さて、鼻呼吸がしづらい事による嗅覚障害は、内視鏡手術のよい適応です。しかし、手術法は「嗅覚障害の回復を目的とする」場合と、「嗅覚障害はあまり問題にならない鼻の通気障害」という場合では、手術の方法が全く異なります。

 例えば鼻中隔湾曲症・肥厚性鼻炎のページで示したような鼻中隔弯曲矯正術や下鼻甲介骨切除術等を、においのルートを設計すること無しににおこなってしまうと嗅覚が逆に落ちてしまうケースもあります。すなわちこれは、下記のエッセイに例えられます。

___とある都市の古い城下町。私の自宅から最寄り駅に通勤するために、細い路地をくねくねと歩いて通り抜けていく。途中に小さなたたずまいの古風な駄菓子屋さんがあり、時々そこで大好きな「都こんぶ」を買うのが好きだった。
 長年都市再開発に反対の方針を貫いてきた市長が替わって数年がたったある年、区画整理がおこなわれ私の自宅の目の前から駅まで2×2車線の大きな道路が開通。私も駅までの通勤手段を自転車に替え、徒歩15分が自転車で5分に。細い路地は人通りが少なくなったようで、私も徐々にその店から足が遠のくようになった。風の噂では去年閉店となったそう。残念ながらもう私の町では「都こんぶ」は手に入らない___

 下手なエッセイで申し訳ありませんが、駅から自宅までの交通路は「鼻腔」、駄菓子屋は「嗅覚神経の場所」、そして徒歩や自転車に乗る私は「におい物質を含んだ空気」を表しています。ちなみに徒歩や自転車という表現は「鼻の空気の速度」を表しています。人混みは空気の量ですね。コンピューター解析を使った私の研究では、これと同じ「寄り道」または「遠回り」現象が鼻にも起きていることがわかりました。

 あさま耳鼻咽喉科医院では、嗅覚障害の診断に必要な各種嗅覚検査、CTスキャン、場合によってはコンピュータ流体解析装置を行い、これら疾患の鑑別を行うようにしております。
 失われた嗅覚能が少しでも改善し、生活の質が向上するためのお手伝いをさせていただきたいと思います。

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