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新しい日帰り内視鏡手術法

 最新のナビゲーションシステムによる手術は、従来の内視鏡による手術法を一新します。例えば目の前の自動車を修理する場合、メーカー手順書にのっとりまずは手前のパネル全部からと、順番に取り外していかないと奥の目標物にたどり着きません。しかし、ナビゲーションシステムを使用すると、最小限の穴をあけるだけで、最短距離で目標物に到達できるのです。

ナビゲーションシステムを用いた新しい手術法の可能性

 複雑な解剖の理解と精緻な手術手技が要求される手術に、ツインズ手術室に1台ずつ完備したナビゲーションシステム_

 外科手術の教科書には、手前の骨・粘膜から順番に丁寧に除去していく従来からの手順が載っています。外科系の医師は師匠と弟子(オーベン・ネーベンといいます)の関係を作り、その手順を徹底的に弟子の体ににたたき込むものなのです。それは過去の失敗を教訓にした手痛い経験であって、手の器用さが関係なく手術をある程度問題なく完遂できるよう工夫された医師達の長年の知恵なのです。

 ナビゲーションシステムを用いた手術では、従来法をより安全に施行できるということだけでなく、従来手順を大幅に省略できます。「手前を広く大きく開けてから奥に進め」という従来セオリーは「最小限の穴で目標の部分だけを治療せよ」というものに変わりつつあります。


 この症例は嗅覚障害(異臭症)の患者様でしたが、篩骨洞に蓄膿病変(赤矢印)がありましたので、内視鏡手術で選択的に病変を取り除き正常な嗅覚を回復させました。このやり方はナビゲーションシステムがないと危険な行為です。従来法では「やってはいけない手術」なのです。なぜなら、横に右目があり上方には脳が存在し、さらにはどこに動脈があるかもわからない状態でただ闇雲に穴を開けていくのは損傷リスク大だからです。
 しかしナビゲーションシステムを用いると冒頭の自動車の修理の話のように的確に目標をとらえて突き進んでいくことができるのです。(簡単に書きましたが実際にはナビゲーションシステムの精度を確認しつつ慎重に進めて手術をしております)
 もう一つのメリットとして周辺の構造を破壊しない術式のため、気流ルートをあえて変えていません。構造変化により気流が変わり嗅覚が逆に弱くなってしまうということは鼻の内視鏡手術においてよく報告されています。

空気の流れは目には見えないが感じることはできる

 独自の研究所、”あさま研究所“で開発した鼻の気流解析システムを用いて、術後のすがすがしい鼻のながれを創り上げる_

 例えば、嗅覚神経を通る空気の流れ、これは長い間謎でした。人によって構造がちがうのと、なによりも風洞実験が不可能だったからです。鼻の気流解析システムはこの目に見えない微細な空気の流れをコンピュータ上で再現できます。したがって、空気の流れが滞っていて嗅覚が悪い患者さんは、気流ルートを把握しその滞りを解消すれば嗅覚がよくなる、ということがわかります。

耳の日帰り内視鏡手術の可能性(休止中)

 腹部の手術、かって胆嚢を摘出する手術は大事でした。現在は腹腔鏡にて早期社会復帰が可能になりました。今、耳にも同じような現象がおきようとしています_

 耳の内視鏡手術は病院に入院して全身麻酔をかけて顕微鏡下に3~4時間かけて行っていました。現在あさま耳鼻咽喉科医院では、が、より侵襲の少ない手術である内視鏡下耳科手術(TEES)を行っています。顕微鏡下に行う従来の手術法との違いは耳の後ろを切開しないことです。したがってガーゼを当てることや圧迫すること、消毒なども必要なく、耳の中にゼルフォームという特殊なスポンジと綿球を詰めた状態で日帰りで帰宅していただきます。手術時間も約90分から120分と大幅に短縮されています。

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